自社の強みを活かして業績を上げたい人
うちの会社は業績が、いまひとつ伸び悩んでいます。
“自社の強みを活かして努力しろ”と言われますが、 “市場内の自社の立ち位置”がそもそもわかりません。
初学者にもわかりすく、すぐに使えそうなフレームワークを教えてください。
こんにちは、ほまれです。
私は流通業に18年間勤務し、現在は大手小売業で管理職をしています。
競争の厳しい社会で、”自分が働く会社の業績を上げる”事は永遠のテーマなのですが、 何をどこから手をつけていいのか、よくわからないですよね。
かつて私は、市場の状況を読めない状態であるにも関わらず、手当たり次第に事例やノウハウを学んで、 「とりあえず、やってみる」と言う仕事の仕方をしていたので、気持ちがよくわかります。
でも、大丈夫。
今回のテーマは、”自社の強みを”知る為に有効なフレームワークとして、おすすめの マイケル・ポーターの”5つの力”を初学者向けに解説します。
あなたも、この理論と手法を学べば”自社の強み活かす方法”を考える力が身につくことでしょう。
まずは”理論”について、一緒に学んでいきましょう。
5つの力 分析で、市場内の自社の強み(弱みも)が見つかる
世の中にはどう逆立ちしても勝てない強敵が多い。
出来れば正面からの戦を避けて不戦勝を狙いたいものです。
「ヒト・モノ・カネ」は有限。
“ナンバーワン”を目指して消耗し続けるよりも、”オンリーワン”を目指して投資することが賢い戦い方です。
また、”オンリーワン”を目指すには「市場関係」と「自社の強み」を理解して、”勝つ戦術”を選択・実行する事が重要になります。
戦略論のマイケル・ポーターは市場関係者を「売り手」「買い手」「競争企業(業界)」「新規参入業者」「代替品」の5つに分類し、 “市場の収益性(成長と繁栄)が見込める”か、”自身が市場内でシェアを取る事が出来るか”を判断する材料とするフレームワークを提唱しました。
それでは、”5つの力”について解説をしていきます。
市場関係を構成する”5つの力”の正体
市場関係を”5つの力”で表すと図のようになります。
<売り手>
自分に対して、部品や原材料、商品などを売ってくれる相手が強い交渉力を持っている場合、儲けが低くなります。
売り手が特許などや新技術の発明をしていたり、高級ブランドものは買い手が提示する高い価格でも買うしかありません。
<買い手>
買い手(お客)の力が強いと、売り手(自分)は値引きを要求され、儲けが低くなります。
お土産品の爆買いや、卸売業者など力を持った客に販売する場合は、値切られても仕方なく売るしかありません。
<競争企業>
業界内における同業社のこと。
一般的に、寡占化が進んでいれば競争は穏やかなものですが、同程度の資本・商品供給が出来る業界であれば、 固定費(設備や人件費)が高くつくにも関わらず、敗者になりたくないので撤退しづらくなり、競争が激化します。
<新規参入業者>
新規参入は既存の業界内全体に影響を与えます。
低コストで参入する事が容易な業界では、いったん業界全体の儲けが上がったとしても 二番手、三番手がすぐに参入してくるので収益性は下がってしまいます。
<代替品> お客のニーズを満たす既存製品以外の製品が現れたとき、業界全体の儲けが低くなる可能性があります。
コストパフォーマンスの高い代替品が出てきた場合、収益性が下がります。
自分が”5つの力”対して“有利”なほど得られる収益が高く、”不利”であれば収益が低いと言うことになります。
漠然と市場を眺めていても業界でのオンリーワンを目指すことは難しいですが、市場を5つに分類して分析すると “おのずと戦い方”が見えてきますし、時には”撤退し、別の業界にチャレンジする”判断も出来ます。
まとめ
と、言う事で「5つの力 分析~自社の強みを活かせる人になる手法」でした。
- ・5つの力 分析で、市場内の自社の強み(弱みも)が見つかる
- →真正面からではなく、出来れば不戦勝を狙いたい。
- その為には市場内でのオンリーワンを目指そう。
- ・市場関係を構成する5つの力の正体
- →相手を知らずして勝利なし。
- 5つの力と自社の力関係を比較して”有利”か”不利”かを
- 見極めよう。時には逃げるが勝ち。
永続的に発展・繁栄している企業は、困難な時も5つの力(驚異)との影響関係を分析し、真摯に”社会の課題克服”の為に好戦しています。
ゴールである”競争に勝つと”は”稼ぐ”そして”儲ける”ことを忘れないで下さい。
加えて言うと、ゴールは”瞬間的”ではなく、”長期的に”儲ける仕組みを作る事にあるのです。
次回は、”5つの力 分析”に基づき好戦している企業の事例を紹介します。
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