【誕生60年超】ドクターマーチンの歴史 | 誕生からロックでブレイクするまで【解説】

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あびぃ
あびぃ

ドクターマーチンの歴史が知りたい

【本記事の内容】

  • マーチン氏が休暇中に怪我をしなければドクターマーチンは誕生しなかった
  • ドイツでは主婦に人気を博し、1460登場後は全英の労働者のニーズに応えていった
  • 労働者からロック&パンクスの象徴へと変貌しブレイクした

記事の筆者

ほまれ

想いを込めた言葉の力が「人を救う」と信じています。

中卒→ニート→転職→鬱で3年休職。

現在は大手小売業の管理職をしています。

当サイト:Homarelogは

「仕事・遊びを楽しく」をモットーにしたブログです。


こんにちは!ほまれです。

ドクターマーチン誕生からブレイクまでの歴史を知っていますか?

特徴的なバウンジングソールが開発された経緯と、1960年代に全英で大ヒットした時代背景を解説します。

ファンも未体験の人も必見です。

ドクターマーチンは「怪我をした足の治癒」を目的に開発された

ルーツはドイツの軍医師マーチン氏の怪我

ドクターマーチンは、現行のアイコンで最高品質の「MADE IN ENGLAND(メイド イン イングランド)」に称されるように、イギリスのイメージが強いシューズブランドですが、そのルーツは「ドイツ」にあります。

ドクターマーチン発案者の「クラウス・マーチン」は第二次世界大戦中(※1)にドイツ軍に属していた医師でした。

彼は1945年の休暇中に、バイエルン地方のアルプス山脈でスキーをしている最中、足首に怪我を負います。

その時、軍から支給されていたブーツは怪我を負った足には適さない為、柔らかい革と空気を充満させた靴底を用いたブーツを発案します。

※1 第二次世界大戦は、1939年から1945年までの6年余りにわたって、日本、ドイツ、イタリアの日独伊三国同盟を中心とする枢軸国陣営と、イギリス、ソビエト連邦、フランス、ポーランド、中華民国、オランダ、ベルギー、アメリカ、ブラジルやそれらの植民地などの連合国陣営との起こった戦争。

革新的なバウンジングソールの原型

戦争は終わり、ユニークな靴底のプロトタイプを開発したマーチンは機械工学の知識を持つ大学時代の旧友、ヘルベルト・フンク博士にそれを見せます。

そして2人はパートナーシップを結びマーチン博士が発明したエアクッションソール(ドクターマーチンソール)と、使用されていない軍事用品(※2)を原材料として使った、独自の靴をドイツで生産する事に成功しました。

「固い革靴の靴底を柔らかいものに変えたら足への負担が和らぐ」と言うマーチンの発想と、「工業製品としてエアクッションソールを具現化する事」に知恵を絞ったフンクの努力の結果、類を見ない特徴を持った靴底が誕生する事になったのです。

※2 開発の過程ではドイツ空軍飛行場から廃棄されるゴムタイヤを材料とした。

当初は主婦に人気を博し、やがて労働者のニーズに応えていった

本国ドイツでの事業成功

【ドイツで人気を博すマーチンとフンクのシューズ】

ブランドヒストリー|ドクターマーチン公式オンラインショップ|DR. MARTENS

事業開始から今や定番のアイコンである1460の登場までの10年間、購入者の80パーセントは40歳以上の女性であったと言います。

当時は可愛いイエローステッチも無くおしゃれなブーツではありませんでしたが、驚く事にドクターマーチンソールの快適で長持ちする靴底は主婦を中心に人気を博していたのです。

徐々に売上を拡大し、1959年にはマーチンとフンクが国際的な履物市場を視野に入れるのに充分なほどにまで成長しました。

イギリス全土への流通拡大

その一方、後にドクターマーチンがヒットするイギリスでは、靴メーカーであるR.グリッグス・グループLtd.(※3)が熾烈を極めるイギリスの靴市場で、競争に勝利するため仲間たちと、「ウォラストン・バルカナイズ社」を設立しています。

グリッグスはマーチンとフンクの開発した革新的な靴底に感銘を受け、二人にコンタクトをとります。

開発した靴底が全英に広まる事を期待していたマーチンとフランクはR.グリッグス・グループLtd.一社との提携に難色をしめしましたが、グリッグスが設立したウォラストン・バルカナイズ社は21もの靴製造業者と取引がある事を知り、エアクッションソールを一年間製造する特許を認める判断をします。

※3 イングランド中東部のノーザンプトンで靴を製造していたメーカー。ノーザンプトンは英国を代表する高級靴の製造業者が集中していることでも知られている

従来に類を見ない画期的なアイコン1460が誕生した瞬間

【イギリスの労働者にブレイクする1460】

ブランドヒストリー|ドクターマーチン公式オンラインショップ|DR. MARTENS

ついにドクターマーチンの代表的なモデルとなる1460が誕生

「1460」と云う商品名は、このブーツが1960年4月1日に世に出た事にちなみます。

ドクターマーチン初のワークブーツ「1460」についてはこちらの記事で徹底解剖しています。
ぜひ、ご覧ください。

https://headsamurai.com/?p=957&preview=true

2人が発明したエアクッションソールは「Bouncing Soles -弾む履き心地のソール」のセールスコピーがつけられました。

爆発的に普及したイギリスの労働事情

ドクターマーチンが発売されると郵便局員、工場労働者、警察、地下鉄職員といったブルーワーカー(※4)と呼ばれていた労働者から多大なる支持を得ます。

現在のマーチンソールにも「oil(油)」「fat(油脂)」「acid(酸)」「petrol(ガソリン)」「alkali(アルカリ)」「resistant(耐性)」と言う刻印があるように、耐油性、耐酸性、耐摩耗性は工場や作業現場では欠かせない存在だったのです。

※4 肉体労働者を意味する語でいわゆる現場作業員を指す。対義語のホワイトカラーは知的労働者を指す。

労働者からロック&パンクスの象徴へと変貌しブレイクした

【チェルシーブーツを履くビートルズ】
barkingdogshoes.com

ドクターマーチンの出始めは、労働者が履くワークブーツとしてのイメージが強くありました。

しかし、徐々に反体制的(※5)な思想を持った「スキンヘッズ」や、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、クイーン、セックスピストルズなどのミュージシャンが、マーチンのブーツを好んで着用するようになり、ファッションアイテムとして浸透していきました。

「労働者階級に甘んじて保守的に生きる事を良しとしない青年の尖り(意識)」合致した事で人気が不動のモノとなったのです。

※5 既存の社会体制や政治体制に対して反対し、それを変革しようとすること

まとめ

  • マーチン氏が休暇中に怪我をしなければドクターマーチンは誕生しなかった
    弾む履き心地のエアクッションが効いたソール開発は怪我により着想。足への負担を軽減する靴を作りたかったから。
  • ドイツでは主婦に人気を博し、1460登場後は全英の労働者のニーズに応えていった
    ドイツで主婦に好まれた靴は、やがて全英でのシェアを獲得。ソールの耐性(油・酸・ガソリン)が労働者のニーズに応える性能であった為、ワークブーツとして定着した。
  • 労働者からロック&パンクスの象徴へと変貌しブレイクした
    反体制の思想を持つロックミュージシャンが好んで着用する事になり、ファッションアイテムとしての人気を博すこととなった。
ほまれ
ほまれ
ドクターマーチンをまだ手に取った事の無い方は、是非一度その魅力を「足で体験」して下さい。ルックスと履き心地に「心がたぎる」こと間違いなしです。

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